【PTL2022 日本人唯一のチームの記録】DAY4
Morgexを出発して、少し歩くと、やはり、チームメイトが足が痛いというので、少し軽めの自分の荷物と交換することにした。Morgexの村からすぐに登山が開始されるのだが、交換した荷物が予想以上に重く、全然足が前に出ない。
チームメイトには全くついていけず、ゆっくり歩いてもらっても、どんどん遅れていってしまう。しかも、睡眠不足から半分寝ながら歩いており、何度も斜面にぶつかりそうになった。途中で韓国チームが声をかけてくれたり、食料を食べることで眠気も収まり、元気がでたが、スピードは上がらない。傾斜のきつい斜面に牛が放牧されており、その間をぬって山を登るのだが、いつになっても、大きな牛のすぐ脇を通るのは緊張する。
今日のコースは、Morgexの村から3,000mも一気に登るのだが、最高峰のCol du Baraillon Aosteについたときには、息も絶え絶えになっていた。時刻は、9時ぐらい。すでに8時間以上も登りっぱなし。本来であれば、数km先にある次の山小屋のRefugio Frassatiに10時過ぎにはついていないといけない。さらに、59km先にあるTrientという次のライフベース本日の21時に到着しないと、関門を突破できない。もう、この時点で、完走は絶望的な気がした。
今更ながら、今後のことについて検討することにした。足を炒めているチームメイトは、脱落を決意。残りの二人で行けるところまで行くかどうかを検討したが、無理っぽいという結論になり、リタイアすることにした
リタイアを決意しても、誰も助けに来てくれないので、自力で帰る必要がある。とりあえず、次の山小屋の Refugio Frassati まで行くことにした。次の。。といってもかなり遠いのだが・・・。
なんとか、 Refugio Frassati にたどりつく。すでにこの山小屋も(PTLオフィシャルとしては)閉鎖されており、係員は帰り支度をしていた。ここでリタイアを宣言して、約150kmを踏破した旅は終わりとなった。