【PTL2022 日本人唯一のチームの記録】DAY3

睡眠を1時間とり、準備をしているとあっというまに関門の時間5:00が近づき、慌てて山小屋を出発する。山小屋は、2,000m以上の高地にあり、朝は非常に寒い。スキー場のある山を登り、反対側に降りて、今度は、Thuiletteという山に登る。2,200m程度の低い山だが、山の上の地形が白い岩で様々な形状となっており非常に面白い。さらに小さな池がいくつも連なり風光明媚な感じがする。

いくつかのチームと同行することになるが、みんな元気。僕らと一緒にいるということは、かなり下位のチームだけど、自信をもって元気に進んでいる感じがする。途中で右往左往しているチームとも出会う。たまに思うが、「この人たち、ちゃんと地図(GPS)見てる?」って思うこともある。今回は、全体を通して道に迷うことはなかった(ルートファインディングに時間がかかることはあったけど)。

Lac des Seracs から流れてくる Torrent du Ruitorという豪快な川をさかのぼり、高台に登る。観光地なのか、多くの人が楽しんでいた。川沿いに進むと Lac du Ruitor という池があり、その脇にあるRifugio Defeyes というPTLオフィシャルの山小屋で休憩する。久しぶりにコーラを飲みたくなったので、コーラを飲んだ。やはり、疲れているときは、コーラが欲しくなる。

ここから、コンタリングで2,3km進み、尾根を登るコースとなる。この山を超えると、最初のライフベースであるMorgexという村に到着する。この登る山は3,000m級でCombassaの上にある山塊で道がなく非常に登りにくい。本当に手足を使ってよじ登るという感じでやっとの思いで中腹まで到達。そこまでの区間が道がなく、自由に登る区間なのだが、歩きやすい(よじ登りやすい)場所を探すのは苦労した。そこからさらにガレ場をあるいて、山頂を目指す。山頂付近は、岩が大きくなり、その間の空間も大きく、足を踏み外すと落ちてしまいそうである。しかし、そこにいた大会スタッフは、非常に身軽に移動しており、驚愕した(こんなところにスタッフが常駐しているのもビックリだけど)。おそらく普段からこういう山で遊んでいるのだろう。苦労して登ったかいがあり、山頂からの360度パノラマは壮大で疲れも吹き飛ぶ感じがした。

そこから、その危ない足場の岩山を下り、標高2,555mのLac de la Pierre Rouge の脇を通り、col d’Ameranに登る。そこから更に登り、標高2,825mのBecca Pouegnentaに進む。ここにつくと、食料と水がほとんど残っていないことに気づき、かなり焦る。目的地のMorgexまで、まだ11kmもある。Morgexまでの時間を半日少なく見積もっていたのが原因。こんな山の中で食料と水がないと、本当に命の危険が心配される。でも、仕方ないので、だましまだし進むことにした。

下りは、3,000mを一気に降る。この下りも道なき道で、全くどこを進めば良いかわからない。GPSを頼りに進むが、何度も降りられない場所に出て戻ったりしながら、時間的にはゆっくりと降りることになった。このあたりから、チームメイトの膝の調子が悪くなり、さらに進むことが難しくなる。降るのが非常に難しい区間が一箇所あり、そこは大会係員が案内してくれた。PTLでは、このような係員が完全確保の意味合いからも配置されており、非常に助かるが、係員からすると大変な作業だと思う。トップ選手と最後尾の選手では、何時間も(場所によっては、何日も)時間差があり、そこでずっと待機する必要があるのだから。しかも、昼も夜も関係なく配置につく必要がある。

膝の痛いチームメイトをかばいながら、なるべく簡単で負担の少ないルートで降りることにした。多少、正規ルートから外れても、確実にライフベースに行けることを優先した。大変な苦労をしながら、ちゃんとした山道に出られたときには、本当に安心した。その時点で、すでに19:00。だんだんと暗くなり始めていた。特に山中は早く暗くなる。しかし、まだライフベースまで 6km 以上もあり、明るいうちにライフベースにつくのは、絶望的だった。チームメイトの足取りが危うく見えたので、僕が彼の荷物も持つことにした。不安定な状態で2人分の荷物を持つのは難しく、また、疲れる作業だった。結局、22時ぐらいにライフベースの Morgex に到着。PTL2019でも来ているので、非常に懐かしい。あのときは、昼間だったので楽しかったが、今回は関門まで3時間しかなく、しかも真夜中で暗い。とにかく、早く食事をして、寝ることにした。

体育館のマットの上で横になると、目覚ましのタイマーをかける前に寝てしまった。睡眠不足と疲れから仕方ないと思うのだが。気づくと、チームメイトに起こされていた。起こされたのは、関門の25分前。完全に寝坊した。急いで飛び起きて出発準備をする。ライフベースには、自分で用意したデポバックが預けられており、自分の思い通りの補給ができる。しかし、寝坊して、全く時間がなかったので、とりあえず、食料とライトのバッテリーと靴下だけ詰め替えて、水を補給して、急いで出発。結局、出発したのは、全チーム中の最後。本当に追い出されるように出発した。でも、ちゃんと出発で来たので、なんとかゲームは続けられることとなった。

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